その笑顔が見られるだけで

6人のいる世界はこんなに美しい

舞台「二十日鼠と人間」を見た

お久しぶりです。

私本当にこれ書くの久しぶりですね…約半年ぶり。お元気でしたか???

 

今日は、あんまりに感銘を受けた舞台「二十日鼠と人間」の感想を文章にして書きなぐってしまおうと思って、ここを開けました。

というわけなので、あと数日ではありますがネタバレ避けたい、回避したい方は読むの推奨しません。(とはいえきっちりした原作がある作品なのでネタバレもなんもないっちゃないけどな!)

 

 

 

さてさて、私はことし6月に、舞台をやるという情報が出てしかも大阪公演がある、ということを知ってからすぐ、とにかく行こう!と決めました。

そんでもって、私のFC名義は機能しなかったんで、一般発売8月、10時ぴったりにFamiポートでポチッとしてきましたさ。

そしたらなんとZZ列。いや、まあZ列はあるだろうよ、ZZ列!?と最初は驚きました(最初によく調べとけよ自分)

こんな遠い列でもまあ、入れるだけおっけー!ってな感じで今日を迎えたわけです。

 

行けると決まれば、原作を読んでから見てみよう、と思いまして、出版社でさえ絶版な文庫本を、Amazonの新品で購入し(なぜ?どうして???密林は秘密組織なの????)、読みました。

私は普段、海外作者の本は自分からは手に取って読まないけど、この機会に(初めてかな?)スタインベックの世界に入り込んでみました。

ジョージとレニー、カーリー、私の頭の中、スタインベックの世界……言い回しもいつも読む現代小説とかと違うし、なんだか不思議でした。

読んだだけの時点では、ジョージは、レニーへの気遣い屋、自分のこともだけどちゃんとレニーを見てる、言葉はキツそうだけど言い方としてはそんなにキツくないんじゃないか、という印象。

レニーは、言葉伸ばしで話がふつうにいる農場の男たちと噛み合いにくい、こどもがこどものまま幼稚におとなになった男性という印象でした。

 

健くんはどんなジョージを、章平さんはどんなレニーを演じるんだろう、とわくわくして、その印象を持ったまま、10日のマチネの公演を見ました。

印象は、変わった部分が多かった。

健くんのジョージは思っていたよりも、キツめの言葉の時はよりキツくて突き放した言い方をしていたし、小説の描写よりも、優しさがまるで流れてっちゃうほど溢れすぎていてその中で暴力的だった。

章平さんのレニーは、愛しかった。確かに、小説のなかに出てくるとおりのセリフなのに、私の頭の中のレニーとは違ってた。最後まで愛しかった。最後とか、分かってたのに自分でも驚くほど肩が震えたし、泣きそうだったんです。

ジョージは最後に近づくほど優しさが隠しきれてなくって、なんだか見ているこちらもどうしようもない気持ち。

ジョージ、レニーの頭を何回かポンポンしてたよね、子供をあやすみたいに。最初の茂みのシーン、部屋で話してるシーン(部屋のシーンのどのあたりか詳細は覚えてない、すみません)

農場のなかでは、農場の仲間たちとジョージ・農場の仲間たちとレニー、という関係性で私は読み取っていて、それぞれで違いがしっかり出ていたとも感じた。

 

人間と人間の関係って、カーリーの奥さんも言ってたように、「話したい」「話し相手が欲しい」というので成り立ってる部分も大きいなあと本当に思いました。だって、ジョージとレニーもお互いを気にかけあってしゃべって互いを見てた。かくいう私も、今日の一人旅、ホールの座席で初めて会ったお隣の人とおしゃべりできて楽しかったし嬉しかった。

結局人間同士きっとそうなんだな、と、身をもって実感しました。

 

いやあ、本当に考えさせられたし泣きました。

健くん、こんな世界に私を出会わせてくれて、そして連れてってくれてありがとう。

この小説も、大切に何回も読みます。